フルオライト(蛍石 / Fluorite)
フルオライトは宝石鉱物で唯一すべての色が存在する鉱物で、紫外線を当てると美しい蛍光を示すことから「蛍石」と名付けられました。溶鉱炉の融剤として使われ、ラテン語の「流れる(Fluene)」が語源となっています。

美しい紫色の蛍光を示すフルオライト
基本情報
英名 | Fluorite |
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和名 | 蛍石 |
化学式 | CaF2 |
分類 | 等軸晶系 |
硬度 | 4 |
比重 | 3.18 |
透明度 | 透明~半透明 |
特徴・バリエーション
- 蛍光現象: 紫外線を当てるとやわらかく光る蛍光を示す。
- ブルー・ジョン: イギリスのダービーシャー産の青、紫、赤紫、緑色の縞状石。
- ファントム・フルオライト: 直角状に縞模様が繰り返されるもの。
- 劈開性: 四方向にそれぞれ直交する劈開性が顕著。
産地・別名・処理・類似石
代表的な産地: イギリス(ダービーシャー)、中国、アメリカなど。
別名: フルオスパー、エメラルド・マトリクス(緑色のもの)。
処理: 照射処理(濃い緑色や紫色に着色)、含浸処理(劈開部分にオイルや樹脂)。
類似石: アメジスト、ブルー・ゾイサイト、モルガナイト、エメラルドなど
注意点:劈開性があるため、加工の仕方と使い方には十二分に注意が必要です。