パイライト(黄鉄鉱 / Pyrite)
パイライトは最も一般的な硫化鉱物の一つで、美しい結晶形や金色の光沢を持つことから「フールズ・ゴールド(愚者の金)」としても知られています。堆積岩中の化石を置き換えたり、独特な形で産出することもあります。

立方体に結晶した典型的なパイライト
基本情報
英名 | Pyrite |
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和名 | 黄鉄鉱 |
化学式 | FeS2 |
分類 | 等軸晶系 |
硬度 | 6〜6.5 |
比重 | 5.0 |
透明度 | 不透明 |
特徴・バリエーション
- 結晶形: 立方体や五角十二面体など、明確な形で産出される。表面には条線が見られる。
- 変種: レインボー・パイライト(虹彩被膜)、パイライト・ボール(球状集合体)、パイライト・サン(太陽形)など。
- 俗称: 「愚者の金(フールズ・ゴールド)」という別名を持つ。
処理・類似石・関連情報
処理: 表面にラッカーやチタン合金によるコーティングが施されることがある。
類似石: マーカサイト(白鉄鉱)など。こちらの方が色が淡い。
関連: 長野県武石村では、黄鉄鉱が変質し鱗鉄鉱となったものが産出され、「仮晶(Pseudomorph)」と呼ばれる。
注意点:パイライトは脆く、結晶の角が欠けやすいため取り扱いには十分注意が必要です。また、変質するものは硫酸臭がし、酸味を感じることがあります。