スフェーン(楔石 / Sphene, Titanite)

スフェーン(楔石 / Sphene, Titanite)

スフェーン(正式名称チタナイト)は、強い分散とファイア(虹色のきらめき)が特徴の宝石です。 結晶形がクサビ状であることから、ギリシャ語で楔を意味する「sphenos」に由来して名付けられました。 小粒でもカット次第で非常に鮮やかな光を放ち、黄〜黄緑〜褐色〜緑など、多様な色合いを見せます。

スフェーン

虹色のファイアが印象的なスフェーン

基本情報

英名 Sphene(Titanite)
和名 楔石
化学組成 CaTi[O|SiO₄]
結晶系 単斜晶系
硬度 5〜5.5
比重 約3.53

色の原因・変種・商業名

  • 黄色〜黄緑〜褐色:Fe による発色。
  • 緑〜黄緑色の Vanadian sphene:V を含むタイプ。
  • 濃い緑〜オリーブグリーンの Chrom sphene:Cr による発色。
  • Mn を含み淡い赤みを帯びたものは「グリーノバイト」、Y や希土類(REE)を含みピンクを帯びたものは「カイルハウアイト」と呼ばれます。
  • 宝石商の世界では、強い輝きから「チタン・ダイヤ」という商業名で扱われることもあります。

類似石・関連情報

黄色〜褐色の石は、屈折率がさらに高いスファレライトとよく似ますが、スファレライトは硬度 3.5〜4 と柔らかく、単屈折のためダブリングが出ない点で区別できます。

翠緑色の小さなカット石は、デマントイド・ガーネット(アンドラダイト・ガーネットの一種)に、 黄色〜黄緑で柱状の結晶はブラジリアナイトに似ています。

スター・スピネルのスター効果(アステリズム)は、 内部に含まれるスフェーンの針状インクルージョンが原因と考えられています。

特徴的な性質・取り扱い

スフェーンは複屈折が非常に大きく、ファセットのエッジが二重に見える「ダブリング」が強く現れます。 また分散が大きいため、ダイヤモンド以上に虹色のファイアがはっきり見えることも多い石です。

化学的には HCl(塩酸)には溶けませんが、H₂SO₄(硫酸)には溶けるという性質があり、鑑別時の参考になります。 一方で劈開がはっきりしており、双晶も多いため割れやすいという弱点があります。

取り扱いのポイント: 劈開に沿って割れやすく、超音波洗浄や強い衝撃には不向きです。 実用ジュエリーとしてはペンダントなど比較的衝撃の少ない使い方がおすすめで、 コレクション用ルースとして楽しむのにも向いています。

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